コロナ下のアメリカAmazon の状況 〜プライムがプライムで無くなった日〜

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コロナ下のアマゾン

アメリカのプライム会員は1億人を越え、全世帯の過半数がプライム会員世帯となるなど、アメリカにおけるアマゾンの一強は揺るぎなく、より一層強くなっていく、というのが大方の年初の予想ではなかったでしょうか。

このコロナ下において、全米のほとんどの州が自宅待機要請、いわゆるロックダウンを実施したなか、オンラインの注文にますますニーズが高まり、さらにアマゾンの収益力を強化するのでは、と筆者も思いました。

大方の予想に従い、アマゾンへの注文が急増し、3月中旬、アマゾンは10万人を新規に雇用するなど発表。またロックダウン下でもエッセンシャル・ワーカーとして働かざるを得ない従業員にたいして、給与を割り増すなどの対応も行いました。一方で、感染リスクを軽視しているとアマゾンの現場で働く人物がメディアに訴えるなどの報道もありましたが、同社は矢継ぎ早に対策を発表、その後5月中旬までに新規雇用者は175,000名に上りました。

新規荷受けの停止

当初、3月から4月にかけて、マスクや生活必需品に関する需要の急増が発生し、アマゾンのキャパをも越えてしまったようです。アマゾンはFBAを利用するセラーに対して、必需品などを覗き、新規の荷受けを停止しました。3月17日でした。

在庫を補充しようとすると、システム上で受け付けられない、と出るのです。日本からの補充もこの時期は難しかったのではないでしょうか。弊社も出荷ができない状況が結構つづきました。

その後、4月18日より徐々に、出荷できる商品が少しずつ増えていき、今ではほとんどの商品の出荷が問題なくできています。

 

プライムがプライムで無くなった日

アメリカのプライム会員代は、年間119ドルと、日本と比べても高く設定していますが、なかでも全米への出荷が無料で2日以内に着く(中には1日あるいは同日配達の商品もあり)というのが圧倒的に指示されていました。西海岸からUPSやフェデックスのグラウンドサービスで出荷しても5−6日は最低でもかかる国です。日本の25倍の国土です。アマゾンは全米に張り巡らせた配送センターとITを駆使し、全米に2日で届けるという夢のようなサービスを展開していました。これぞプライム、一度使ったらやめられません。なにせ、私が西海岸のアマゾンではない、とあるオンラインサイトに注文を入れた際、商品代24ドルにたいして、送料が20ドル、出荷するまで3日、出荷してから1週間くらいしてようやく届きました。アマゾン・プライムは消費者のそういったニーズに見事に対応し、1億人を超えるまでの会員を獲得することに成功していました。

が、アマゾンであってもコロナがもたらした世界の変化には無縁ではありませんでした。現在、プライム会員であっても2日で全米へお届け、というのは全く放棄されています。早くて1週間、遅い時は2週間くらいかかることもあります。そう、プライムがプライムで無くなってしまったわけです。ただ、では他に選択肢があるのか?と言われると、正直そんなにありません。そして、10日かかっても、2週間かかってもアマゾンに注文し、デリバリーされるのを心待ちにする、という新しい日常に皆なれてしまっているかもしれません。

コロナ下のアマゾンでの売り上げ

弊社がFBAで展開している商品はどうでしょうか?率直なところ、昨年のペースを上回る売り上げとなっています。とあるブランドは、2月から3月に倍増、3月から4月にさらに倍増という結果となったところもあります。また、弊社では昨年のホリデーシーズンでは、クリスマス前の12月15日が売り上げの最高記録でしたが、今回、あっさりとそれを抜き去った日がありました。

他のブランド、商品も概ね好調と言って良いと思います。価格も越境で投げ売りしてくるような安い価格出しの業者がいなくなったのか、適性価格で販売できています。現在、多くの小売店舗がクローズとなっているか、カーブサイドピックアップといって、予め注文をインターネットや電話でうけておき、お店の外で渡す、という全面オープンとは呼べないような状況ですので、卸売は逆によくありません(ただし、卸売のお客様(小売店舗様)でも、オンライン販売を重視しているところ、しっかり取り組んでいるところからは引き続き注文をいただいています)。

弊社はもともと卸売からスタートした会社ですが、やはり、アマゾンのFBAにしっかりと取り組んでおいて良かった、というのが率直なところです。アマゾンのみならず、自社のECサイトにも良い影響があり、コロナ下、そしてコロナ後においてもますますオンラインの重要性が増してくると感じています。

日米間の輸送状況(についても追って投稿させていただきますが)が、特にエアーがあまりよくない状況ですので、いろいろとハードルはあると思いますが、いまこそ信頼できる日本の商品が求められているのではないかと思います。日本企業もぜひ挑戦して欲しいと思います。