<展示会レポート>Shoppe On オープン

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バーチャル展、「Shoppe On」がオープン

デザイン性に優れた消費財を対象とするBtoBの展示会、Shoppe Objectは8月24日-27日の4日間、「Shoppe On」と銘打ったバーチャルイベントを開催しました。

約400ブランドが参加

同展は新型コロナの感染拡大にともない、一旦は予定していた8月展を10月に延期すると発表しましたが、一向に収まらない状況を踏まえて10月の開催を断念、そのかわりにバーチャルの形式で8月に開催することとし、392の出展者からなるバーチャル展の開催に漕ぎ着けました。前回が約400社の参加でしたので、概ねこれまでの規模を確保したこととなり、ある程度の出展者を揃えたと言う意味では成功だったと言えるでしょう。

 

Show Case Japan

このバーチャル展には、ジェトロが日本パビリオン、Show Case  Japanをとりまとめて参加しており、同Show Case には日本から25社が参加しています。実は弊社もジェトロのサポートに協力させていただきました。7月初旬、出展者に向けてアメリカの新型コロナの状況、物流や輸送通関の状況、BtoBを取り巻くビジネス環境、オンラインビジネスの状況などをウェビナーの形で情報提供をさせていただきました。講演の際は多くの質問を頂き、皆さんのアメリカ市場にかける熱気や、現地の状況への関心が高いことが伝わってきました。皆さんの健闘を祈ります。

 

メリット・デメリット

さて、新型コロナが産んだバーチャル展ですが、メリットとデメリットがあると思います。

メリット

バイヤーにとってのメリット

  • 実際の展示会であれば、展示会の開催されている日、時間帯に展示会場まで行かなくてはならないが、バーチャル展の場合は、自宅にいながらいつでも見ることができる。
  • 実際の展示会に比べて、見方によっては効率的に短時間で出展者のチェックができる。
  • 実際の展示会であればブースに人だかりができていたり、担当者が不在だったりだと商談にならないが、バーチャルだとメッセージを送れば良いだけなので機会・時間ロスがない。
  • ブースでは陳列される商品にどうしてもスペース上の限界があるため全てがディスプレイされているわけではないが、バーチャルであれば色違い、サイズ違いなどたちどころに見ることができる。
  • 同じようなカテゴリーの商品の比較検討がし易い。

出展者にとってのメリット

  • 実際の展示会であれば、展示会の開催されている日、時間帯の前後も含めて展示会場に行かなくてはならないが、バーチャル展は日本からでも参加が可能。
  • 出張旅費、ブース代、施工費、カタログなど印刷費、サンプルの輸送費、搬出・搬入などの実際の展示会に出る場合は必須のコストが不要。
  • 実際の展示会だと目の前に立っているブースに入ってきた人が、どこの誰か、どれだけの権限がある人か、どんな会社、お店かなどを瞬時に判断するのはなかなか簡単ではないが、バーチャルであればそういった情報を確認した上で返事することができる。
  • ブースの面積には限度があり、多くの商品を並べることは難しいが、バーチャルの場合は多くの商品を紹介することができる。

 

デメリット

バイヤーにとってのデメリット

  • 実際の展示会では、新商品、トレンドなどの確認が実際の自分の目で確認出来るが、バーチャルではなかなか「全体のトレンド」をつかむのは容易ではない。
  • 実際の展示会であれば、しばし思わぬ発見、出会いがあることもあるが、バーチャルではなかなか難しい。
  • 実際の展示会であれば出展者のブースの雰囲気や担当者の感じなど、会社・ブランドとしてどういったテイストなのかがわかるがバーチャルだとなかなか感じられない。
  • 実際の商品を手に取り、重さ、手触り、世界観などをまさに体感することができるが、バーチャルでは不可能。
  • 実際の展示会であれば通路を歩きながら連なるブースをざっと見ることができるが、バーチャルではページの読み込みに時間がかかったりする場合も考えられる。

出展者にとってのデメリット

  • 実際の展示会であれば、どれだけお客様が商品を気に入っているか、表情や話ぶりなどから感じとることができるが、バーチャルではできない。バイヤーの「欲しい」という熱気に触れられない。
  • 実演をしたい商品、試食をすれば味わっていただける商品などはバーチャルでは不利。
  • バーチャルでお店に卸売ができるくらいなら、オンラインで直接消費者に売った方が良い?という考えもある。

さて、上記のように、メリット・デメリットを列挙してみましたが、まとめますと結果が出るのであればメリットも多く悪くないなと思いました。また、既に顧客がいて、ある程度の信頼関係をバイヤーと構築できている場合は、バーチャルであっても新商品を画像や動画で紹介すればある程度は伝わると思いますが、まったく新規でバーチャルに出展した場合、果たしてバイヤーが注文を入れてくれるか、と考えるとなかなか簡単ではないなと思いました。

一方で、動画や画像や文字で存分に見てもらえることはできます。これは実際の展示会であれば1ブース、最低限の規模で出展した場合、スペースの限界もあり、なかなか存分に表現するというのは難しいと思いますが、バーチャルの場合はスペースの限度というのがなく、ほぼ無限と言っても良いと思いますので、いろいろ工夫ができます。特にバーチャルという二次元の世界ですので、三次元により近い動画でのアピールがこれからは重要になってくると思います。

Shoppe Onのチャレンジと課題

今回、Shoppe Objectがこのコロナ禍の中で、400社も有料で参加者を集めてバーチャル展の開催に漕ぎ着けたことは、賞賛に値すると思います。こういった消費財の展示会ではほぼ初めての試みではないでしょうか?このチャレンジ精神に拍手です。パチパチ!

一方で、バーチャル展のサイトは急ごしらえ感が否めず、決して見易いと言えるものではありませんでした。ShowCaseJapanと検索しても出てきませんでしたし、筆者はバイヤーとして登録し、本当にいいものがあれば調達しようと思ってその目で見ましたが、なかなか見辛いというか、疲れてしまったというのが正直なところです。主催者がテンプレートを提供し、そこに文章や画像、動画を出展者が入れていくと言う仕組みなんだと思いますが、このテンプレート、検索エンジン、またレイアウトなども大いに工夫の余地があると思いました。たとえば、各出展者のコレクションはそのブランドの全ての商品が1つのページにわあああああっと延々と続くと言う感じで、ずっとスクロールしていかなければなりません。例えばそのブランドが複数ラインがあるならラインごと、カテゴリーごとに分かれていると見易いと思いました。また、各社の卸価格が見えるのですが、どこからのシッピングか(LAから出荷するのとNJからとでは送料がえらい違いです)などの情報もあるとわかり易いと思います。まあ、これは各出展者がもう少し意識すべきところでしょう。

いずれにしても、出展者、主催者ともに、新たなチャレンジを行ったことを讃えたいと思います。きっと、この経験から得られるものがあるはずですし、そこは改善、修正していけば良い話です。何もせずに「様子見」している方々よりは一歩も二歩も先に進んだと思います。コロナ禍にあって、いろんなことの変化が加速しています。弊社も見習ってどんどん新しいことにチャレンジしていこうと思います。みなさんも是非!